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アッチャー!? インド生活
これからのインド生活が アッチャー(ヒンディー語で「良い・素敵」)なるか、 はたまたアチャチャ…になってしまうのか? →結果:ボハット アッチャー!!インド生活!《インド生活、ムッチャええ~!》第二弾日本生活ブログは『布団が吹っ飛んだ!』です。
着物の講演
ピー助を妊娠して出産し、3人の子育てをしている今、なかなか国際交流活動が出来ていなくて、正直なところ、残念な思いを抱いていた。
ところが、インド生活もラストスパートに入ったこの時期に、有り難いお話しが舞い込んだのだ。それも、インドの被服専門学校の学生を対象とした着物(和服)の講演会!!
「是非ともやらせて頂きます!」とお返事をして、いそいそとレジュメまで作成した私。かなり気合い入ってます!!(笑)
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着物講演会の当日。デリーはマルヴィヤナガールにある被服専門学校へ出向く。着付けの資格をお持ちである着付けの先生お二人と、通訳・コーディネーターのお友達と共に4人で会場入り。
早速、ボディーに美しい着物を着付け、更に華やかな帯をこれまた可愛らしく結んでいく先生方。
ちなみに先生方曰く、「インドのボディーは肩が張っていて、お尻が大きい」とのこと。ボディーにも国民性が出ているのね・・・、と納得。
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主催者のインド人女性による、着物や日本文化についての導入説明。的確な説明で、日本人の私でも「なるほど~。よく知っているね~!」と感心してしまう内容だった。あっぱれ!!
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「今着ている着物を脱いで、その場で自分で手早く着付け直すことも出来ますよ!」ということを証明するためのデモンストレーションで、手早く且つ美しく着物を自分で着付けていく先生の手さばきに、インド人学生達は、それはもう真剣に食い入るように見ていた。

その間、私がなんちゃって通訳&コメンテーターとして面白おかしく、少しでも着物に親近感を持ってもらえるようにサリーとの類似点などを揚げて説明する。
例えば・・・
「今、先生は前を合わせるときに左の上に右を重ねましたが、これを反対にしてしまうと大変なのです!あの世に旅立つ人には左右逆に着せますので、死体になってしまわないようにご注意を!(笑)」
「着物の裾は、普段着で家事労働などをする時やカジュアルな場合は踝(くるぶし)くらいの高さにし、訪問着などのフォーマルな場合は、踵(かかと)の線に合わせます。サリーでも、お手伝いさんは丈を短めに着ているし、マダムであったりフォーマルな席では、高いヒール靴を履いて裾を長く着るでしょ?それと同じです。」
「着物にも色々な材質があって、普段着なら洗濯しやすい木綿地、お出かけ着なら絹など、TPOに合わせて選びます。サリーにも同じように色々な格式があるでしょ。」等々・・・。
教室が笑いに包まれたり、学生や先生達がサリーとの類似点に深く頷いたりする様子を見ていると、日本文化を伝える役目が出来て本当に良かったな、と思った。

お次は浴衣の着付け。「着せて貰いたい人??」という問いに、流石は自己主張の強いインド。あちらからもこちらからも手が挙がる(笑)そうして何とか選び出した二人に手早く浴衣を着せていく先生方。
そのスピード、見事さ、確実な手つきに学生達はジッと魅入り、「おぉ!」「わおっ!」と感嘆の声があちこちから上がる。
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浴衣の帯も二人それぞれで「片流し」「変わり蝶」と異なる結び方をして貰ったので、ボディーに着せた着物の帯の説明もする。
「こちらは『ふくら雀』で、そちらが『瑠璃蝶』です。どちらも結婚前の若い女性向けの結び方です。一般的に結婚後は『お太鼓』結びをします。インドでも、結婚前と結婚後でシンドゥール(髪の生え際につける赤い線)をしたりするでしょ。そういう違いが日本にもあります。」

「でも、一旦着物を着たら、トイレに行くのも大変だし難しいでしょ?」という質問に、茶目っ気たっぷりに、お色気も加えながら(?)、「大丈夫だよ。こうやってピラッとめくって帯に挟み込めば大丈夫なのよっ。おっと失礼~!」なんてやると、教室中大笑いに包まれたりして、これまた楽しかった。

講演が終わっても、興奮が冷めやらぬどころか、着物への興味がドンドン沸いてくる学生達。ボディーに着せた着物の着付けをじっくり観察したり、「『瑠璃蝶』を自分も結びたいから教えてちょうだい」と言ってきたり・・・(汗)いやいや、普通の日本人はそんな凄技は出来ませんから~。
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そして、流石は被服専門学校だけあって、着物の着方を見るだけでは飽き足らず、実際に着物を作ってみたいという意欲が沸いてきたらしく、着物の構造や縫い方を観察していた。
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そこで、日本人ご用達の着物仕立屋さんである「自転車おじさん」と「ナシームおじさん」のことと、必要な布の丈などを教えてあげたら、みんな真剣にメモっていた!!
ちなみに、着物を作る際に必要な布の丈〈単位:㎝)は110㎝幅の布の場合・・・
(身長+6)×2+110
6㎝はお端折りの部分、110㎝は袖の長さです。
ナシームおじさんに着物の縫い方を伝授したのが5年前。今では色々な日本人マダムからのオーダーを受け、浴衣や着物をもう50枚以上は縫っているのではないだろうか?子供の甚平も合わせたら100枚は超えていると思う。ナシームおじさんに着物をしっかり伝授出来たし、インド人からもオーダーしてもらえるようになれば、これぞまさに「日本文化の伝承」!これ程の幸せはないなぁ・・・。

最後には、被服専門学校の学生さん達と一緒に記念撮影。
お礼に綺麗な花束や可愛いドゥパタ(ロングスカーフ)を頂いて恐縮してしまったけれど、本当に素敵な思い出となった。皆さん、ありがとう。
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それから、着物を着るには帯も必要なわけで・・・。
帯は流石に日本の一本織りの帯に適う物はなかなか無いのだけれど、着付けも楽で、着ていても締め付けずに楽ちんな物がある。それは、まさにドゥパタ!!!
前で結んで、蝶々結びで綺麗に形を整えて、クルリと後ろに回し、前の帯幅や皺を整えれば、可愛い着物姿の出来上がり!!
ドゥパタでの帯結びも実践して見せると、みんな凄く嬉しそうにキラキラした笑顔をしていた。これで、インド人学生さん達にとって、日本の着物が一歩も二歩も近い存在になったことは間違いないと確信出来たのが何よりの収穫。今後、もし着物姿のインド人学生さんを見かけたら「素敵ね!」と声をかけてあげて下さい!よろしくお願いします。

それにしても、着付けの先生方の格好良かったこと・・・。「誇るべき日本人の姿」を拝見し、私も本格的に着付けを習ってみたいなと思いました。素晴らしいデモンストレーションを有り難うございました。
そして、貴重な国際交流の機会を作ってくれたコーディネーター役のお友達、素敵な経験をさせてくれて本当に有り難うございました!これで悔いなく本帰国できます(笑)

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[2010/10/09 23:14] | 国際交流 | トラックバック(0) | コメント(7)
<<有り難うございました!! | ホーム | 父の姿>>
コメント

すご~い!!帰国直前なのに、日本の文化をインドの方たちにお伝えできるなんて!あなたは、本当に素晴らしいインドと日本のかけ橋の役割を果たされましたね!!

ナシ―ムおじさんにこれからもたくさん注文が入ることでしょう!私もインドに行ったら作ってもらおうかしら?

あなたのような方が、本当の国際人であり、グローバルな視点でものを見られる方ですね。
ますますのご活躍を期待しています!!
[2010/10/11 14:59] URL | たべすぎ #1n9Tsjm2 [ 編集 ]
おいしくいただきました
本内容とは無関係ですが、
いただいたお菓子、おいしくいただきました。

帰国直前でバタバタしているというのに、
やさしい心遣い、ありがとうございました。
[2010/10/12 00:38] URL | グルガ オン子 #6SV9FYbA [ 編集 ]

帰国前に国際交流ができてよかったですね。ナシームおじさん、大忙しになるんじゃないかしら。
私の祖母も和裁の技術訓練学校に長年勤めてたんだけど、最近は学生さんもいないんじゃないかなあ。大量生産の時代だし、なかなか昔のようにはいかないだろうね。祖母や母から譲ってもらった着もの勿論一人で着れません。いつも海外にいるんだし一人で着れるようになったらいいねって言われるんだけど浴衣でいっぱいいっぱい。身ごろも左上?右上?って未だにまよったりするしさ…。
あれって、子どもにお乳をあげやすいように右手でめくれるように右上だって聞いたことあるけど、そうなのかな。フェミニストの極論で女性が右上なのは、男性がぼたんを右手であけられるようにだなんて主張も聞いたことあるよ。
被服文化論なんてのもあるぐらいだし、奥が深そうです。
もうすぐ日本での新生活、きっと楽しいスタートとなると思います。帰国までお体などお大事にね。私の心もデリーから旅立つようで勝手に淋しくなってます。
[2010/10/13 15:33] URL | zeba #- [ 編集 ]
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[2010/10/14 17:24] | # [ 編集 ]
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[2010/10/14 23:25] | # [ 編集 ]
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[2010/10/15 03:51] | # [ 編集 ]

v-22コメントくださった皆様へv-22
「インド最後でバタバタしている時に何してるの??でも、すごく貴方らしいわ(笑)」と色々な方に言っていただけ、私もホント「何やってるんだ?」と思いながらも、「これをしないとインドにいる意味がない!!!絶対に帰れない!」とやり遂げました。
この頃は、本当にもう殺人的に忙しくて、睡眠時間も2時間とかでしたが、着物講習、本当に楽しかったです!非力ながらお手伝いさせていただけて、最高のインド生活の思い出になりました。
また、今後きちんと取得して、もしまた機会に恵まれるのなら、海外で着物の魅力を伝えたいなと熱意を燃やしました。いつまでも何かに挑戦して、新しいワクワクドキドキを感じていきたいなと思います。
[2010/10/20 12:09] URL | aranyos #- [ 編集 ]
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プロフィール

aranyos

Author:aranyos
2006年4月家族でインド亜大陸に上陸。
心優しい夫のA-さん、鉄道大好きな息子の
鉄男、プリンセスにあこがれる娘のチーコ
と私に加え、インド生まれのピー助の5人家族。
インドでの目標は
*サリーを作る→次は着られるようにならねば!
*パンジャビスーツを作る→済み
*ヒンディー語にトライしてみる→講座終了
*インド料理を作れるようになる→修行中
*デリーにある全遺跡制覇→日々徘徊中
*国際交流の輪を広げる
「郷に入っては郷に従え」をモットーにインド
生活を楽しむぞ!

2010年10月15日を以て、インド生活に幕を下ろしました。
インド生まれのピー助が成人する2028年に、再びインドの地を踏みたいです!「インド再訪貯金」頑張るぞ~!
本帰国後、新たに、犬の「福ちゃん」も家族に加わりました!
《結論》
ボハット アッチャー!!インド生活!
(インド生活 最高です!!)

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