![]() 先日の日記でもご紹介したとおり、ここの所、ボランティアグループの活動で施設訪問に度々同行させて頂いている。今回はモバイル・クレーシーズという施設をご紹介。
モバイル・クレーシーズとは、建設現場で働く出稼ぎ労働者の子供たちのための託児所を運営しているグループ。インドの建設現場では、各地から出稼ぎ労働者が集まり、家族を引き連れて建設現場を転々とする労働者が多く、両親とも働いていたり、場合によっては幼い子供たちまでが清掃・運搬にあたっていたりもする。 そういう出稼ぎや、工事現場を転々とする一家では、子供たちが教育を受けられなかったり、両親が朝早くから夜遅くまで働いているので、子供を世話する事もままならない状況だ。 ましてや、工事現場なんて、砂塵が舞い、釘や機械類も置いてある危険な場所だ。親の目が届かない間に、犬に噛まれて病気になってしまったり、泥を食べてしまったり、さらわれてしまったり、子供たちにとっては危険極まりない状況である。 そこで1969年に創設されたモバイルクレーシーズは、各建設現場に青空教室や仮設託児所を作り、親も安心して労働に集中し、同時に子供たちも安全な環境で食事も教育も与えられる場を提供している。 教室の中では、年齢によっていくつかのグループに分けられており、読み書き・計算などを勉強するグループ、歌を唄ったり手遊びをするグループ、お昼寝をする赤ちゃんグループなどがあった。 手遊びグループ ![]() 塗り絵やお絵描きをしていたグループ ![]() お昼寝中の子供。安心しきった寝顔。子供の寝顔は文句なしに可愛い。 ![]() 私は勉強している子供たちの机にしゃがみこんで、名前や歳を聞いたり 足し算クイズをしたり。 子供たちは、目をキラキラさせて、勉強出来ることが楽しくて仕方ないというように、嬉々としてアルファベットを書いたり、「聞いて~」と 足し算の答えを言ったり、一生懸命に話しかけてくれる。 「11+11=22」など足し算を楽しそうに勉強していた男の子。この子は 自分でクジャクを折り紙で折れるほど器用だった。 ![]() アルファベットを書いて練習していた女の子。 ![]() そしてお次は、3~4歳のグループの机で折り紙の紙風船を作成。 私が真四角の紙をどんどん折っていき、穴から息を吹き込んでプゥっと 紙風船が膨らんだ時の子供たちの目の輝きといったら、何ともいえない 子供らしさ溢れる純粋な目だった。 ヒンディー語で「ディディ、ディディ(お姉ちゃん、お姉ちゃん)」と 「もっと折って!」とせがむ子供たち。私が次から次へと紙風船を折っているうちに、自分で見様見真似で折ろうとしている子供もいる。そして一生懸命に仕上げ、膨らませたときの喜びと自信に溢れた表情は最高だった。 子供たちからは皆一様に「吸収しよう!」という意欲がジンジン伝わってきて、教室はとても楽しい雰囲気に包まれ、あっと言う間に訪問時間が終わってしまった。帰り際、笑顔で手を振る子供たちを見て、心から可愛いと思った。 正直言うと、これまで工事現場周辺で物乞いをしに寄って来る子供たちのことを汚いなぁ、嫌だな、と思っていた。そして、この子達は工事現場を親と供に転々として、物乞いをしながら成長し、そして選択の余地無く、同じように工事現場を転々として働くようになるんだろうか、と複雑な心境で見ていた。 でも今回の訪問で、こういった子供たちへの支援活動の存在を知り、 子供たちにも向学心や勉強したい気持ちがあり、そしてすばやく吸収する能力があるんだ、と分かった。そもそも当然のことなのだ。どの子供たちも可能性を秘め、夢を持つ権利がある、と今更ながら気付かされた。 印象的だったのが、子供たちが将来の夢を語るシーン。 「大きくなったらお医者さんになりたい。」「学校の先生になりたい。」目をキラキラさせながら話していた。 そして実際に、モバイル・クレーシーズの託児所で育ち、現在は同グループの託児所を運営する側になっている人もいる。 安全な場所で滋養のある物を食べ、身体を清潔に保ち、子供らしく夢を描き、遊び学ぶ。日本では「普通」のことだけど、インドではそれが普通に出来ない子供たちもいる。子供たちのキラキラした瞳の輝きがいつまでも続く事を祈りながら、また子供たちに会いに来よう、と思った。 「ボランティア」に関しては、当然ながら人それぞれの考え方があるだろう。「偽善的だ」「自己満足のためだ」「哀れんでいるだけだ」など批判的な考えもあるかもしれない。でも、何もしないよりは、何かすれば救われる人がいるのは確実だ。何かしたいけど、具体的に何をすれば良いか分からない・どう役立つのか分からない・難しい事はできない、という方、ワンクリックするだけで出来る募金もあります。 興味があれば、こちらを是非覗いてみてください。→ワンクリック募金 スポンサーサイト
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