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アッチャー!? インド生活
これからのインド生活が アッチャー(ヒンディー語で「良い・素敵」)なるか、 はたまたアチャチャ…になってしまうのか? →結果:ボハット アッチャー!!インド生活!《インド生活、ムッチャええ~!》第二弾日本生活ブログは『布団が吹っ飛んだ!』です。
クラフトミュージアム2
クラフトミュージアム第2弾は、各地の職人さんによる特産物の実演について。
インドでは手の込んだ細かい作業で作られた製品が、人件費が安いため、日本で買うのと比べるとかなり安く購入できるのが、インドの魅力といえば魅力だ。
…と思っていた。でも、この気の遠くなるような細かい作業や製作日数を目の当たりにしてしまうと、値切るという事が職人さんに対してとても「失礼」なことに思えてしまう。これは困った…

どれ程細かく気の遠くなるほどの作業かというと…
①大理石細工
大理石に貴石で形作った花弁や葉・あらゆるモチーフを埋め込んでいくのだが、このモチーフ作りも大変細かい作業。色の違う貴石をモチーフの形に合わせてカットし、糊で張り合わせる。
DSC00611.jpg

例えばたったこの大きさの花で、部品として15枚にもカットされた貴石を組み合わせている。もちろん、この花は全体の模様のほんの一部分…
DSC00613.jpg


職人さんは大理石細工の本場アーグラーから来ていると言っていた。確かにタージマハルなんて、建物自体が大理石の芸術品であり、細部に至って見事な大理石細工が施されているほどだ。流石本場…

②大理石の器
おばあさんと孫娘が手巻きの回転軸を用いて、やすりを当てながら大理石の内側を削っていき、器を形成する。一体どれ程やすりをかけたら
大理石が丸みを帯びるのか…
DSC00614.jpg


③布や紙製品に模様描きする時のステンシル。
小さな鋏1つでひたすらチョキチョキ形を切り込んでいく。いわゆる
「切り絵」だけど、機械やカッターの類は一切使用せず…
A4の紙への作品では3日かかるらしい。目への負担を顧慮して、最長でも一日2時間しか作業することは出来ないとのこと。
DSC00606.jpg


④ブロックプリントの布
10×10センチほどの大きさの木版を、ひたすら模様が途切れないように連続させて手押ししていく。
DSC00601.jpg

木版につけるインクは最終的な目標の色に合わせて、天然材料を配合し、洗ったり・漬け込んだり・干したりを繰り返すうちに色濃くなっていく。模様の色使いが多ければ多いほど、使う染料も木版も増えるわけで、一枚の更紗サリー地を作るだけでどれ程の工程を経るのだろうか、とその作業を推して気が遠くなる。

ブロックプリントの本場・ジャイプールから来たという職人さんに話を聞いていたら「この染料の材料は天然のガムなんだよ。材料は食べても害のないものばかりだ」と言うので、手にとってしげしげ眺めた。
DSC00602.jpg

私「本当に食べられるの?」
職人「もちろん」
…と来たら食べてみるしかないでしょう。パクリ。クチャクチャ噛んでみる。う~ん、天然のガムかぁ。食べた後も腹痛もなく1週間以上過ごしているので大丈夫みたい(笑)

染料の天然材料と工程別の色の変化を表わした表。
DSC00615.jpg

DSC00616.jpg

これだけの過程を経てると知ってしまったら、もう「安くしてよ~」なんて言えません…(汗)

⑤ペーパーマッシュの箱への絵付け
私が見たときは、トラの絵を描いていたのだが、それこそトラの毛並み一本一本を描いてるんじゃないか?!というほど細く、色を変えながら丁寧に描いていた。
DSC00605.jpg


⑥竹の風笛
南インドから来たという職人のおじさん、私がデリーで日常的に見るインドの人とは顔つきがちょっと違った。さすがはインド、広い。
おじさん、焚き火と風を送り込む装置の前に座り込み、幅の異なる鉄の刃を熱し、竹にゆっくり押し付けながら模様の線を一本一本
焼きつけていく。
DSC00596.jpg

おじさんの腕にかかると、ただの線が亀や鳥になり、何の模様もない竹が美しい模様の笛に生まれ変わる。凄すぎる…
DSC00599.jpg


インドを馬鹿にする人には是非見てもらいたい、この職人技。
「普通品質のものを大量生産するなら中国。でも、手先の器用さが求められる細かい作業の一点物を生産するならインド」とはセレクトショップの先駆けであるコンラン卿の台詞。
凄すぎる、インドの職人技。世界では機械化がどんどん進んでいる。エゴかもしれないけど、全部が機械化されるのではなく、インド独特の時間の流れでとことん職人技を追求するような物づくりを残して欲しい。効率化の波に飲まれてこれらの職人技が絶えない事を祈るばかりだ。


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[2007/01/24 21:00] | デリー観光 | トラックバック(0) | コメント(1)
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プロフィール

aranyos

Author:aranyos
2006年4月家族でインド亜大陸に上陸。
心優しい夫のA-さん、鉄道大好きな息子の
鉄男、プリンセスにあこがれる娘のチーコ
と私に加え、インド生まれのピー助の5人家族。
インドでの目標は
*サリーを作る→次は着られるようにならねば!
*パンジャビスーツを作る→済み
*ヒンディー語にトライしてみる→講座終了
*インド料理を作れるようになる→修行中
*デリーにある全遺跡制覇→日々徘徊中
*国際交流の輪を広げる
「郷に入っては郷に従え」をモットーにインド
生活を楽しむぞ!

2010年10月15日を以て、インド生活に幕を下ろしました。
インド生まれのピー助が成人する2028年に、再びインドの地を踏みたいです!「インド再訪貯金」頑張るぞ~!
本帰国後、新たに、犬の「福ちゃん」も家族に加わりました!
《結論》
ボハット アッチャー!!インド生活!
(インド生活 最高です!!)

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