![]() 『インドの偉人伝』なる子供向けの本を買った。
![]() 本屋で見つけたとき、「どうせ、『どうだ、インドはやっぱりすごいんだぞ!』という内容だろうな。」と失礼ながら思った。 なぜなら私の周りのインド人の多くは、話しをしていても「ねっ、インドはすごいでしょ!」という結論になりやすい気がする。 それと関係あるかどうかは分からないけど、ある調査では「生まれ変わってもインド人になりたいか?」という質問に90%近くが「YES」と答えたらしい。 よほど愛国心があるか、民族に誇りを持っていると言うべきか。 まぁ、他の国の実態が分からなかったら、他に選択肢はないじゃないか、という見方もあるかもしれないけど… 話しは本に戻り… この本、読んでみると素晴らしいのだ! インドの自慢とかではなく、あらゆる分野で活躍している人を紹介し、 ノーベル賞受賞者のマザーテレサや他の受賞者だけに捕らわれず、インド文化の継承において大切な人も取り上げ、心に残る発言も載せている。しかも世界の他国の偉業も認めながら、その中でのインドの特徴を説明しているのである。 ![]() 全然『独りよがり』な本ではなく、「申し訳ありませんでした」と思わず本に誤りました(笑) 特に私が感動した箇所。それはミス・ユニバースのスシュミタ・センの紹介。思わず涙が出そうになりました。 ミスユニバースに選ばれた表彰台で「女性の本質とは何か?」という質問に対して彼女はこう答えたそうだ。 「女に生まれたという事自体が神様からのかけがえのない贈り物。子供を産むのは母であり女性。そして男性に愛と思いやりを教えることが出来るのも女性です。」 いやはや、スシュミタ・セン様、美しいのは容姿だけでなく、心も美しい! ![]() 私がなぜそれ程感銘を受けたか、というと理由がある。 インドではまだまだ男尊女卑の風潮が根強い。「世継ぎに男児出生」は女性にかなりのプレッシャーになっているし、娘を嫁に出すときのダウリ(持参金)の負担が重いから娘でなく息子を望む声も多い。 また、インドでは妊娠中の超音波検査による『性別判断』は法律で禁じられている。なぜなら、お腹の赤ちゃんが女だと判ると中絶してしまう人が多いから。 そしてアメリカなどで体外受精妊娠をするお金持ちインド人カップルは99.9%が男児を『注文』するらしい。 女性にとってはそれ程過酷な状況であるにも関わらず、「女性に生まれることの素晴らしさ」を訴えることが出来るなんて、何という勇気。そして強さ。インド人女性全てが、彼女のこの言葉に感銘を受けたのではないか、と思う。 料理教室のキラーン先生に聞くと、最近では昔と比べて、女性の権利も改善されてきているし、『世継ぎ』の圧力も以前ほど強烈ではない、という。時代は変わる。インド女性がもっと活き活き出来る世の中に変わっていく事を望む。女の赤ちゃんも男の赤ちゃん同様、歓迎される世の中になって欲しい。どちらもかけがえなく可愛いのだから… それにしても、妻がこの本にいたく感動しているにも関わらず、同じ題材でここまで違う見方ができるものか、とある意味感心してしまったこと、それは夫A-さんのブログ。 果たして、この先夫婦で感動を共感することが出来るんだろうか…と一抹の不安を感じてしまったのであった(笑) スポンサーサイト
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